COLUMN
【マラソン】タイムを左右するVO2maxとは?
みなさん、こんにちは!
RUNNING SCIENCE LABの新田です!
今回は、ランナーなら一度は耳にしたことはある「VO2max」について、分かりやすくご説明していきます。
①VO2maxとは?
VO2maxは、最大酸素摂取量とも呼ばれ、体重1kgあたりで1分間に取り込むことができる酸素摂取量の最大値を表しています。
VO2maxはランナーの最大換気量(呼吸数や1回換気量)、心機能(最高心拍数や最大1回拍出量)、酸素運搬能力(ヘモグロビン量や筋毛細血管)、筋の酸素利用能力(ミトコンドリア、ミオグロビン量)が関係しています。
簡単に説明すると「決められた時間内でどれだけの酸素を体内に取り込めるか」という能力です。
VO2maxの基準値
上の表では競技力の高いランナーのVO2maxの基準値を示しています。
VO2maxは数字が大きくなるほど優秀と言われ、
マラソンのトップアスリートでは70-80ml/kg/minにも及びます!
マラソンのような持久系スポーツでは、運動時により多くの酸素を必要とします。
みなさんもご経験があると思いますが、ペースを上げて走ると「ゼェハァ」と呼吸が乱れてきますよね。
これは身体が酸素を欲しているサイン。
なぜ身体が酸素を欲するかというと、酸素=エネルギーとして利用されているからです!
体内に取り込まれた酸素は血液を介し体中の細胞へ運搬され、
その後は身体を動かすエネルギーとして利用されています。
よって、より多くの酸素を取り込む能力(VO2max)と
パフォーマンスの高さには高い関係性があると考えられています。
では次に、VO2maxとパフォーマンスの関係性について見ていきましょう!
②VO2maxとパフォーマンスの関係性
上の図はランナーを対象にVO2maxとパフォーマンスの相関を表したものです。
先ほども説明したようにVO2maxの高いランナーほど、マラソンを速く走れる傾向にあることが分かります。
年間、数百人計測しているRUNNING SCIENCE LABの統計では、マラソンランナーの中でも「3:00切り」に届いてないランナーはVO2maxに大きな伸び代が残っていることが多い印象です。
VO2maxはパフォーマンスへの貢献度も高いので効率良く走力を上げるためにも、常に確認しておきたい指標の一つです。
VO2maxの測定方法
VO2maxは呼気ガスを用いて測定することが可能です。
※RUNNING SCIENCE LABでも呼気ガスによる計測が可能です。
また最近では、Garminなどの一部のランニングウォッチでも
手軽にVO2maxの推定値を知ることができますが、
実際の測定で算出した数値(VO2max)とは異なるので、一度専門の施設で計測する事をお勧めします。
みなさんもご自身のVO2maxを知り、トレーニングに活かして見てはいかがでしょうか?
ここまで読んで頂きありがとうございました!
またお会いしましょう!