COLUMN
2023年6月5日
【連載コラム】Career High #2 -課題と向き合うランニング-
RUNNNIG SCIENCE LABの低酸素RUN、測定、練習会をはじめとしたすべてのサービス、またパートナー企業様のプロダクトを使用して、会員様の目標達成を一年間かけてサポートするという企画、「キャリアハイ」。
前回は会員の新嶋さんとスタッフの邊見がチャレンジャーとして自己ベストを目指すことが発表され、その意気込みを語りました。
今回は4月・5月の初めにそれぞれ行われた2ヶ月分の振り返りをもとに、今後のプランやトレーニング方法についての詳細をお伝えしていきます。
#2-1 初回のミーティングを終えて
対談形式で行われたミーティングは「初回だから」の触りの話だけで終わらずに互いのここまでの競技歴や課題、今後の目標などを具体的なところまで話し合い、最後は一年後の僕と新嶋さんが笑顔でこのプロジェクトを達成することを確認して終えました。
会話の中で出てきたそれぞれの課題、原因、解決策は下記のとおりです。
◾️新嶋 明さんの場合
⚫︎課題
股関節、腸脛靭帯、広背筋など怪我や故障の多さ
⚫︎原因
・厚底シューズを使用するようになってから故障率が増えた気がする
・試合直前になると焦ってしまい、過度な練習をしてしまい調子を落としたり怪我をしてしまう
・左右のキックバランスが悪いのか、右脚に負担がかかることが多い
さすが、RSLAB会員だけありこちらで原因を探るまでもなく明確な分析ができておりました。
最近は主流となった厚底シューズは諸刃の剣。
薄底に比べて反発が貰えるので接地時間が短くなりスピードがのりやすい反面、脚への衝撃が多くなる為、衝撃を支える体作りやお尻を使った走りができていないと、大腿筋など股関節周辺にダメージが蓄積されて怪我にもつながります。
そのシューズを履きこなす為のトレーニングを常日頃からしている箱根駅伝出場選手でも故障が多発するくらいなので、普段ランニングしかしていないランナーであれば尚更そのリスクは高まります。
新嶋さんが特に故障が増えたのが2020年以降で、その当時は厚底シューズが一番の盛り上がりを見せていた頃。また、RSLABとしても2020年から本格的な定期練習会を開催するようになり、スピード系のメニュー提案が増えたことから、厚底シューズが原因で股関節の故障が増えたことは関係がありそうです。付随して広背筋も姿勢を維持する為に無理やり動かしていたことなどは考えられます。
腸脛靭帯は体の硬さやO脚などの骨格的な問題等、様々な理由があります。
新嶋さんの場合は試合直前に追い込みすぎてしまうとのことだったので過度な練習量も原因の一つかなと思います。
⚫︎解決法
・上半身の強化(半年前からパーソナルジムに通っているとのことで流石だなと思いました)
・計画的なスケジュール管理
上記はあくまで仮説にすぎませんが一年間の長期プロジェクトなので時間はたっぷりあります。
先ずは進めていき、課題に取り組む中で修正・変更しながら結果を求めていこうと思っております。
ちなみに
◾️邊見 の場合
⚫︎課題
トレーニング不足、体幹の弱さ
⚫︎原因
諸々
⚫︎解決策
継続的な練習、フィジカル強化
僕の場合は結果を残していた時期に比べて練習量が20~30%ほどしかしておらず、シンプルに質も量も足りません。
初歩的な話になりますが、まずは継続するランニングを目標に頑張りたいと思います。
互いの年間目標は下記の通り
■新嶋 明 さん→怪我をせずにシーズンを終えること、フルマラソンにおける自己ベスト(3時間48分)更新。
■邊見 →なるべく多くの種目で自己ベストを更新して、真の世界一自己ベスト更新率の高いジムの代表になること。
最後に、毎月ごとに目標を決めてその進捗を報告する事と2人の共通課題である体幹強化を解決する秘密兵器、SIXPAD Core Belt を渡して最初のミーティングは幕を閉じました。
#2-2 新嶋さんの4月 頑張りすぎないランニング
初回のミーティングから1ヶ月、5月のGWを終えて再び集まった僕らは4月メニューの振り返りを行いました。
◾️新嶋さんの反省
⚫︎月間走行距離
111km SIXPAD使用回数14回
低酸素RUNと組み合わせたハイブリッドラン6回
⚫︎4月の目的/5月の目標
5月からのポイント練習復帰に向けての準備
スピードを出す練習はWS程度に抑えて、ジョグをメインにトレーニングを続けました。また週の中に必ずハイブリッドランと筋トレを行うことでフィジカルの強化も行い、怪我をしないという年間目標へのアプローチも行いました。
怪我なく、体力も徐々に戻りつつあるとのことでしたが焦らず・無理をせず。
5月からの本格的なポイント復帰に備えたとのことです。
#2-3 邊見の4月 継続させるランニング
◾️邊見の反省 (同期の関係でデータが消えてしまいざっくりとした反省ですみません…)
⚫︎月間走行距離
月間191km SIXPAD利用回数10〜15回程度
低酸素RUNと組み合わせたハイブリッドラン2回
⚫︎4月の目的/5月の目標
練習を継続させること
具体的に…2日以上の休養日は作らず、ランニングをする習慣に「慣れる」作業に意識を行う
メニューは週1回のポイント練習を軸に、残りは低酸素内でのJOG(30~40分程度)のみ。
ポイント練習は全部で3回。
4/5 400m×3 3set(70″)+3000m(3’30”) r=90s sr=5′
=リザルト (68-70-68) (68-74-73) (76-76-73) +1000m(3’30”)
4/12 400m×15 (76″) r=200m jog
=リザルト 途中抜けながら11本
4/26 1000m×7(3’30”) r=200m jog
=リザルト 完遂
今月は導入期なので新嶋さん同様にJOGだけの組み立てでも良かったのですがしばらくポイント練習から遠ざかっており、ちょうどお世話になっているランニングチームが程よいメニュー設定だった為、「慣れる」ことを目的に行いました。
なので自分でポイントメニューは組み立てず、意図も特にはないです。ただ現状の動きを確認しながら全てオールアウトさせていただきました。
JOGは仕事の前後でトレッドミルで走ることが多く、低酸素の恩恵を受けながらも脚力の面で不安を感じたので後半は傾斜を普段の1パーセントから3パーセントと高めにつけて走りました。
5月も4月同様に練習を継続させることに重点を置きながら、外での練習割合を増やしていこうと思っております。
#2-4 Core Belt の効果
さて、4月の振り返りの最後で秘密兵器としてさらっと紹介したSixpad CoreBelt。
こちらのアイテムは昨年末にRSLABに設置を開始した体幹トレーニングベルトになります。
このCore Beltを使用すると、高強度のトレーニングをしないとかけることのできない負荷を約20分間ベルトを巻くだけでEMS(筋電気刺激)による速筋繊維アプローチで簡単に実現することができます。
私の勝手なイメージだとつけるだけで腹筋バキバキマシーンだと思っておりましたが実際は腹直筋だけじゃなく腹斜筋や広背筋など幅広く鍛えることができる優れもの。インナーの強化に最適なことからランナーのフォームの修正やランニングエコノミー改善に役立つと思い導入することにしました。
最近はランナー向けのメソッドも開発されて、よりランナーからの注目度も高い本アイテム。
細かい説明は公式HPをのぞいてみてください!
そんな秘密兵器はベルトのみの使用だけでなくランニングと組み合わせたハイブリッドラン、低酸素RUNと組み合わせたハイパーハイブリッドランなど様々な使用用途があるのですが二人のおすすめの使い方は….
⚫︎新嶋 明さん→主に低酸素JOGとの組み合わせや筋トレ日に使用。
最初の頃は低酸素RUNと組み合わせで使用すると腹筋がかなりきつく疲労が残ることが多かったですが最近は慣れてきて、むしろ心地良さすら感じます。
感想としては見かけ上の腹筋以上に、腹斜筋などのインナーマッスルがしっかり鍛えられる感じ。
結果的にフォームの安定につながっている。また普段は鍛えない背中周りも刺激してくれるので少し痩せた(?)気がします。
RUNと組み合わせなくても、仕事終わりにTVを見ながらなど手軽に筋トレできるので本当に重宝しております。
⚫︎邊見→基本的には低酸素JOGとの組み合わせ、もしくはレスト日にベルト単体で使用しています。
僕の場合は極度の反り腰で体の重心が後ろにある為、走る以前に姿勢が悪く、腹筋に力を入れることや体幹を使うという感覚をいまいち掴めたことがありませんでした。その為か最初にベルトを使用した時は、腹筋が締め付けられたり無理やり背筋を伸ばされるギブス的な感覚にとても違和感が覚えましたが、次第にこれが腹筋が使えている証拠なのだなと気づくことができました。
まだまだ姿勢の安定はしないのですが最近はベルトの使わない日に違和感を感じることが増えてふとした瞬間に腹筋が抜けていることに気づけるようになりました。継続の重要性を知りました。
キャリアハイでは、今後も様々なサービスやプロダクトを活用しながら選手をサポートしていきます。
次回はそれぞれのGOALとなる目標レースについても触れていきたいと思っております。次号(6月下旬更新予定)に続く…
●挑戦者の情報はこちらでチェック
新嶋明 : https://instagram.com/akira13000
邊見勇太:https://www.instagram.com/henminoya_tu/
●世界一自己ベスト更新率の高いジムを作る
RUNNING SCIENCE LAB 低酸素サービスの予約はこちらから
https://rslab.tokyo/?page_id=4913