COLUMN

連載コラム

2023年7月10日

【連載コラム】キャリアハイ#3 一歩ずつ進むランニング

RUNNNIG SCIENCE LABの低酸素RUN、測定、練習会をはじめとしたすべてのサービス、またパートナー企業様のプロダクトを使用して、会員様の目標達成を一年間かけてサポートするという企画、「キャリアハイ」

前回は会員の新嶋さんとスタッフの邊見の4月・5月の初めにそれぞれ行われた2ヶ月分の振り返りをもとに、今後のプランやトレーニング方法についての確認を行いました。

前回の記事はこちらをチェック

今回は5月6月の振り返りを行い、来る夏のシーズンに向けての戦略を発表したいと思います。

#3-1「順調すぎて恐いくらいです。」

7月初めに行われた各月の振り返りで新嶋さんはこう発言しました。

この言葉の背景には大きく二つの根拠があり

1.主観で感じたトレーニング状況

2.客観で分析した現状パフォーマンスの二つが挙げられます。



1.主観で感じたトレーニング状況

新嶋さんの各月の練習状況は下記となります。

5月 月間走行距離 143km SIXPAD使用回数 13回
6月 月間走行距離 128km SIXPAD 使用回数 15回




5月・6月の共通テーマはポイント復帰とその先で無理をしないこと
5月より週に1度開催されるRSLAB WORKOUTに合流すると、サブ4グループで全てのポイント練習に参加しました。

特に6月後半は余裕を持ってメニューを消化できるようになり、通常であれば一つ上のグループ練習に挑戦していたところも今回は無理をせず。テーマを忠実に守りました。SIXPADは体幹を意識させる為のスイッチとして普段の低酸素トレーニングの他にもポイント練習のアップなどで活用したとのことです。

全てが習慣化されており、行うトレーニングは週1回 ポイント練習、週2回 低酸素JOG、週1回 外JOG、フィジカルのみ。下手にメニューバリュエーションを増やすのではなく、決められたことを行い土台を着実に築くその姿は職人そのもので、メニューにムラのある私(邊見)も勉強させられました。


ここから先は次のレベルに上げるタイミングが大事になります。

4・5・6月を導入期と捉えると、7・8月は導入期以上により実践的なトレーニングを行う鍛錬期。

特に夏場は気温との勝負で、涼しい時間帯でない限り通常のパフォーマンスを発揮することも難しいので、本に載っているような設定は参考にしかならないので、タイムを追う以上にどの能力を鍛えるのか戦略立ててトレーニングをすることが必須となります。

ここで新嶋さんはまずは自分の強み・弱みを知るためにRSLABの「アビリティ測定」を受けることにしたのです。

【画像】びっしりと書かれた新嶋ノート



2.客観で分析した現状パフォーマンス

RUNNING SCIENCE LABが誇るアビリティ測定では主に三つの指標からフルマラソンの予測タイムを算出することができます。

VO2MAX・・・最⼤酸素摂取量のことであり、1分間に利⽤できる酸素摂取量の最⼤値。どれだけパワーを使えるかの⽬安となります。

ランニングエコノミー・・・ある決まった⾛速度での酸素摂取量(VO2)のこと。より少ないエネルギーで効率よく⾛る能⼒の⽬安になります。

AT水準・・・VO2MAXに対して何パーセントであればマラソンを完走できるかの目安。

詳しい説明はこちらを、そして気になる方はぜひご予約してみてください!笑


そして、新嶋さんの結果は以下の通りでした。


自己ベストである3時間48分を大幅に上回る3時間36分という結果になりました。

この結果はあくまで室内のトレッドミル上の結果であるため、風やコースの高低差など外的な環境要因は考慮されたものになりますが、それでもこの数ヶ月間の練習の成果が表れる結果となりました。

自分の主観以上に出来の良い結果に思わず、

「順調すぎて恐いくらいです。」

ここで冒頭につながります。主観と客観の両方で成長を確信し、次なるレベルアップへ向けて強み・弱みの分析へ移りました。

#3-2 これからのトレーニング



タイプはPower Type(VO2MAX)でVO2MAXの得点は5点、AT水準も同じ点数。REがやや低めという結果になりました。

VO2MAXとREはトレードオフの関係にあるので、どちらか一方に寄った練習をしてしまうと、もう一方のスコアが下がってしまいます。

新嶋さんの現レベルからすると満遍なく練習強度を高めることが理想ですが、ここで無理をして故障しては本末転倒の為、先ずはどちらかの強度を高めるということにしました。

順当でいくと伸びしろであるREですが、これからの気温を考えるとLSDのようなトレーニングは頻繁には行なえないため、先ずはRSLAB WORKOUTのグループをあげてポイント強度(VO2MAX強化系トレーニング)を高めること、これをクリアした後に、JOGの距離や時間を増やすトレーニングを積み上げていくことにしました。

7月の目標はRSLAB WORKOUTのサブ3.5グループメニューに挑戦、ただ無理はしないこと。

奇しくも2021年の7月、ちょうど2年前にもアビリティ測定を受けてその時の予測タイムが「4時間15分」だった新嶋さん。主観や客観軸でなく、過去の自分とも比較して自信がついたとのことで、キャリアハイが少しずつ現実味を帯びてきました。

#3-3 邊見の二ヶ月

邊見の各月の練習状況は下記となります。

5月 月間走行距離 151km SIXPAD使用回数 10回

6月 月間走行距離 172km SIXPAD 使用回数 13回

このニケ月のテーマは継続。どちらも月間走行距離目標である200kmには到達できませんでしたが、自分も週一回のポイント練習を行う、2日以上の練習の間を空けないの二つのルールを守り、トレーニングに取り組みました。

ポイント練習では久しぶりにスパイクを履いて200m×6 (30秒) を実施。

昨年に肉離れをしてから全力で走ることが怖くショートインターバルを実施することができなかったのですが、この数ヶ月しっかりJOGと流しを繰り返すことで、嫌なイメージが払拭されてスパイクを履いてダッシュを行えるところまで戻ってきました。

目標の自己ベスト更新に向けてはまだまだ練習強度も距離も足りていないですが7月からは低酸素環境を駆使して月間200kmを目標にトレーニングに励もうと思います。

また新嶋さんの結果をうけて、自分も現状の把握をすべく、近日中にアビリティ測定を実施することを決めました。

次回(8月中更新)に続く。