COLUMN
2020年5月13日
【もう悩まない!】正しいインターバルトレーニングの実践法とは?
みなさん、こんにちは!
RUNNING SCIENCE LABの新田です!
今回は、名前は知っているけれど具体的なやり方が分からないという声が多い「インターバルトレーニング」についてお話ししたいと思います!
実践方法も載っているので、ぜひ参考にしてみてくださいね!!
インターバルトレーニングとは?
インターバルトレーニングとは、レスト(休息)を挟みながら速いペースで繰り返し走るトレーニング方法で、その目的は主に
・ランニングエコノミーの向上
・VO2maxの向上
・乳酸活用能力の向上
の3点です。実際、インターバルトレーニングはペースや距離によってたくさんの種類があるので、自分に合っているメニューが分からない……とお悩みの方も多いようです。
そこでここからは、自分の目的に合ったインターバルトレーニングとその実践方法を一緒に確認していきましょう!
STEP1
「距離を設定しよう!」
インターバルトレーニングを行う上で一番大切なのは「どの能力を向上させたいか」をはっきりさせることです。
能力の向上は下の図のように距離(時間)に大きく関係しています。
インターバルトレーニングを行う際はまず目的を明確にし、その次に目的に見合った距離を設定してみましょう!
目的に合った距離が決まりましたか?
では次のステップではペースについて説明していきます!
STEP2
「ペースを設定しよう!」
STEP2では距離に合わせてペースについて考えてみましょう。
ペース設定の基本は、距離に合わせた下記のようになります。
●距離が長い時
ペースを抑えめに設定する
●距離が短い時
ペースを速めに設定する
例えばマラソンにおけるスピードをつけたい場合、自分の3000mのベストタイム(もしくは目標タイム)を用いることがオススメです。持久力をつけたい場合には、10000mのベストタイムくらいがちょうどいいでしょう。
※自分の全力が100%とした場合の目安
3000m=95-100%
10000m=90%〜
またトラックレースの場合は、目標タイムから導き出すのもオーソドックスな手法です。
例)5000mで20分切りを目標にした場合
1000m×5本(3’50-55/kmペース)
このように距離に合わせて適切なペースを設定していきましょう!
始めのうちはペース設定も難しいと思いますが、数回トレーニングを重ねれば感覚も掴めてくると思います!
STEP3
「本数を設定しよう!」
インターバルの本数を設定するときは「どのレース(距離)に出場するのか?」と考えると組み立てやすいと思います。
例えば5000mのトラックレースに出場する場合と、フルマラソンに出場する場合では明らかに必要な本数が変わってきます。
下の図はあくまで一例ですが、各レースに合わせたインターバルトレーニングの本数設定になります。
5000m-10000mまではレースで走る距離と同じくらいの距離になるよう本数を設定すると適切な量になるでしょう。
ハーフマラソンやフルマラソンはレースと同じ距離のインターバルを行うと怪我のリスクが高まったり、
疲労が溜まってその後のトレーニングに支障をきたす心配があるので、レースの距離に対して30-50%程度を目安に設定してください。
距離・ペース・本数が決まったら最後にレスト(休息)を設定します。
適切なレストの取り方について、次のSTEPで確認してみましょう!
STEP4
「レストを設定しよう!」
レストを設定するときは、大きく分けて2つ決めることがあります。
1)レストの時間
基本的には疾走時間に対して50-200%を目安にレストの時間を設定します。
例)1000m×5本を4’00/kmペースで行った場合
1000m疾走→(2-8分休息)→1000m疾走→(2-8分休息)を5回繰り返す。
レスト時間が50-200%と非常に幅がありますが、初心者の方ほど余裕を持った設定にすることをオススメします。
「休み過ぎたらトレーニング効果が無いんじゃないの?」と心配される方もいらっしゃると思いますが、
レスト時間を長めにとってもトレーニング効果に差はないので安心してくださいね。
しっかりレストで回復し、1本1本質の高いインターバルトレーニングを行いましょう。
一方で、レストを短くする場合は、よりレースを想定した実戦形式のトレーニングを体験できる点にメリットがあります。
レースでは苦しい状況でどれだけ粘れるかが結果に直結しますが
トレーニングの段階で擬似的にレースの状況を再現することで本番でも実力を発揮しやすくなるでしょう!
2)レストの取り方
レストの種類には次のようなものがあります。
・JOG
・WALK
・その場で休息
基本的には初心者の方はその場での休息がオススメです。
「回復が間に合わずインターバルトレーニングの質が低下した…」といったことにならないよう上手に休息を取りましょう!
ここまでインターバルトレーニングの距離・ペース・本数・レストについて説明してきましたが、インターバルトレーニングの効率を上げるには、もう一つ重要な要素があります。
STEP5
「心拍管理をしよう!」
その要素とは「心拍管理」です。みなさんはトレーニングを行う際に「心拍管理」はされていますか?
もし心拍管理を取り入れていない場合は、もしかすると効率の悪いトレーニングになっているかも知れません。
実はインターバルトレーニングに限らず、すべてのトレーニングには適切な心拍領域が設定されています。
心拍管理を行う最大のメリットは、体に掛かる負荷を定量化できる点にあり、
インターバルトレーニングは、自分の最大心拍数に対して90%以上で行うことが理想的です。
※最大心拍数の求め方
①220-年齢=最大心拍数
よく用いられる手法ですが精度が低く当てはまらないランナーが多い
②5分間走などで全力を出し切った直後に心拍数を10秒間計測し6倍にする
例)10秒間で30拍→30×6=180bpm(最大心拍数)
トレーニングの効果を最大限得るためにも、ぜひ心拍管理を実践してみてください!
具体的なトレーニング例
ここまでインターバルトレーニングの基礎についてお話をしてきましたが、ここからは具体的なトレーニング例をご紹介します!
ぜひトレーニングを行う際の参考にしてみてください。
補足
「トレーニング環境によって管理する指標を変えよう!」
万が一、陸上競技場のように正確な距離を測ることが難しい場合などは、下の図のように管理する指標を変更しましょう!
このように管理する指標を変更するだけで、どんな環境でもインターバルトレーニングを行うことが可能となります!
まとめ
いかがでしたか?
インターバルトレーニングを行う際は、
1.距離
2.ペース
3.本数
4.レスト
5.心拍領域
これらを踏まえてトレーニングを組み立てることで、効率良くパフォーマンスを向上することができると思います!
みなさんもぜひ取り入れてみてくださいね!
ここまで読んで頂きありがとうございました!
またお会いしましょう!