COLUMN
2020年10月19日
あと一歩のところで「サブ4」を達成できないあなたへの処方箋
みなさん、こんにちは!
RUNNING SCIENCE LABの新田です!
今回は「サブ4」を目指すランナーに向けて記事を書きたいと思います!
市民ランナーの中で、マラソンの登竜門と言われる「サブ4」。
※フルマラソン4:00切りのランナー
達成している人は、ランナー全体の20%と言われ、狭き門のように感じる方も多いかも知れません。
中には、あと一歩で「サブ4」なのに、なかなか達成できず、悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、そんなあと一歩の方に向けて、「サブ4」に必要な要素と具体的な練習メニューを提案します!
サブ4はJOGだけで達成できる?
個人的には、「サブ4」はJOG(基礎体力の強化)だけでも達成できるタイムだと感じています。
RUNNING SCIENCE LABでは、年間数百人のランナーと接する機会があり、「サブ4」ランナーの場合だと、JOGと距離走を中心にトレーニングを組み立ててる方が多い印象です。
中には、インターバルもペース走もやったことが無いけど、JOGだけで「サブ4」で走れてしまった!!というランナーも少なくありません。
事実、ランナーの教科書と言われている、ランニングフォーミュラ(ダニエルズ著)では、「サブ4」までは、JOGのような低強度の練習だけでも十分達成可能であると記載されています。
このような経緯から、個人的にも「サブ4」を目指す場合、高強度(インターバルなどのスピード練習)トレーニングを入れる必要性は低いと感じています。
では、一体どんなトレーニングをすれば「サブ4」達成に近づくのか、見ていきたいと思います!
サブ4達成に必要な要素
まずは「サブ4」に必要な要素を挙げてみましょう!
①42.195kmを走り切るための筋力
②5’40/kmで走っても余裕を持てる心肺機能
③レースマネジメント
大きく分けるとたったの3つです。
「えっそれだけ?」と思われた方も多いと思いますが、実際にこの3つを満たしていれば、高確率で「サブ4」は達成できると思います!
「サブ4」を目指すランナーが陥りやすい例として、何を伸ばしたら良いのか分からない…という理由から、色々な種類のトレーニングに手を出してしまい、結果、走力向上が見込めなかったというケースがあります。
そうならない為にも、まずはこの3つの中で、自分はどこに課題を持っているのかを把握することが必要です。
自動車の運転を例に考えてみましょう!
例えば、バックで車を駐車するのが苦手なドライバーなら、その作業を反復して少しずつ上手になっていくと思います。
この時、「よし、バック駐車が上手くなる為に、高速道路で速度を出して運転することに慣れよう!」とはならないですよね。(笑)
マラソンも全く同じで、まずは自分の不足している能力を把握し、その能力を向上するためのトレーニングに集中した方が、結果的にタイムも向上しやすいでしょう。
そして「サブ4」を目指すランナーの場合は、先に挙げた3つの要素を軸に自分のトレーニングを考えることをオススメします!
では次に、3つのタイプ別に具体的な練習メニューを紹介したいと思います!
具体的な練習メニュー
練習を計画する前に、まずは、自分がどの能力が不足しているのかを確認する必要があります。
確認する時は、実際のレースの結果を用いると考えやすいと思います!
①心肺機能に課題のあるランナー
レース中の呼吸に余裕がなく、中盤〜後半にかけて失速してしまう。
●オススメする練習
種 目:ペース走
タイム:5’20-30/km
距 離:8-20km(夏場は短め)
頻 度:1-2回/週
「目標とするレースの1ヶ月前くらいに、このペースで20km程度走れていれば、レースでは呼吸に余裕を持って走れると思います。
最初は8kmくらいからスタートし、練習の回数を重ねるごとに距離を伸ばしていけると理想的です!」
②脚筋力に課題のあるランナー
呼吸は余裕があるのに、レース中盤〜後半にかけて、大きく失速してしまう。
●オススメする練習
種 目:距離走・LSD
タイム:6’00-6’30/km
距 離:距離走20-30km/LSD90-120分
頻 度:1回/週
「マラソン大会から逆算して4ヶ月前くらいから距離走やLSDを取り入れてみましょう!
最初のうちは15-20kmくらいの距離からスタートし、慣れてきたら徐々に距離を伸ばしていくのがオススメです。
またレースまで3週間を切ったら、レース当日に疲労が残るとマイナスに働いてしまうので、距離走は控えて、90-120分のLSDなどを行ってみてください」。
③レースマネジメントに問題があるランナー
レース中のペースに波があり、前半速いペースで走り過ぎて、後半大きく失速している。
●オススメする対策
レース中に心拍管理を取り入れてみてください。自分の最大心拍数に対して85%付近を目安に走ることで、オーバーペースを防ぐことが可能です!
心拍数を計測する時は、腕時計ではなく、胸ベルトタイプがオススメです。
まとめ
・サブ4達成に高強度トレーニングの必要性は低い
・低強度トレーニングを中心に組み立てる
・レースマネジメントも大切
いかがでしたが?
今回は「サブ4」達成に向けての具体的な方法をご紹介しました。
「サブ4」まであと一歩…という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!
またお会いしましょう!